構成作家の仕事って?仕事の流れや働くポイントについて紹介

私たちの生活を豊かにしてくれるテレビやラジオ番組の世界。そこには「構成作家」と呼ばれる方々の存在があります。 映画やテレビドラマを執筆する脚本家やシナリオライターに対して、テレビのバラエティ番組や情報番組、ラジオ番組では構成作家が企画を考えています。

今回は、そんな構成作家の仕事の流れや働くポイントについてご紹介します。


【目次】
1.構成作家とは
2.構成作家の仕事の流れ
3.構成作家として働くポイント
4.構成作家になるには
5.構成作家は誰かの人生に影響を与えることができる仕事

1.構成作家とは

そもそも「作家」とは、なんらかの文章を書いて作品創作をすることを生業としている人のことです。では、テレビ番組やラジオ番組の制作をおこなう構成作家とはどのような仕事なのでしょうか。


・構成作家の仕事内容

・構成作家と放送作家の仕事の違い

上記の2点について、それぞれ詳しく見ていきます。


構成作家の仕事内容

構成作家の主な仕事は、テレビやラジオの番組を作る際に、番組台本を書くことです。ドラマなどのストーリーを書くわけではなく、番組全体の構成やコンセプト、流れ、各コーナーの企画などを考えます。


大まかな方向性を決める場合もあれば、ディレクターの意図をくみながら、出演者のセリフやナレーションなどの詳細を考える場合もあります。豊かなアイデア力と、それを組み立てていく構成力が求められる職業といえるでしょう。


報道番組やドキュメンタリー番組よりも、バラエティ番組や情報番組を作る際に構成作家が活躍します。変わったこととしては、ラジオ番組の生放送中に届くリスナーの声の中から面白いものを選んで渡す役割などもあるんですよ。


構成作家と放送作家の仕事の違い

ざっくりと放送作家と構成作家の違いを挙げてみましょう。


・構成作家……全体の流れやコンセプト、コーナーの企画などの番組の設計図を作る

・放送作家……番組の演出、出演者の台詞やナレーションの台本などの番組の中身を作る


それぞれこういった違いがあります。具体的には、構成作家がオープニングに何をして、メインではどのようなことをするのかを考えて、放送作家が実際のセリフを考える、といったイメージです。


ただ、最近でははっきりと区別しないことも増えており、この2つの職業はほぼ同じものとして捉えられている場合が多いようです。私がテレビ業界で働いていた時も、ディレクターとして放送作家の仕事と構成作家の仕事、放送作家兼構成作家として両方を行っていました。

2.構成作家の仕事の流れ

構成作家がどんな仕事をしているか分かったところで、ここからは構成作家の仕事の流れについて確認していきます。

・会議に備えてリサーチや企画作成
・企画会議に出席
・構成台本執筆
・収録の立ち合い

放送作家の具体的な仕事の流れをまとめましたので、台本として仕上げていくまでの過程を一緒に見ていきましょう。


会議に備えてリサーチや企画作成

番組やコーナーの内容を決めるために企画会議が開かれます。そのためまず構成作家は、自分の企画を会議で発表する準備を行わねばなりません。事前に会議に提出する企画アイディアを考え、企画書にまとめておく必要があるためです。

リサーチにはいくつかの種類があります。

裏どりリサーチ:放送内容の情報が正しいか調べるリサーチ

ネタリサーチ:番組のネタを探すリサーチ


飲食店やイベントの情報などを調べるネタリサーチを行いながら、自分の組み立てた構成が情報として正しいかを調べる裏どりリサーチをするイメージです。レギュラー番組の場合には、企画会議は毎週のようにありますから、常にネタ探しに追われていることになりますね。

企画会議に出席

まとめた企画書を持って、番組の企画会議に参加します。企画会議には番組プロデューサーやディレクターが来ることが多く、構成作家はスタッフと積極的に意見交換をしながら企画提案します。


主な会議内容は新番組の作成、既存番組や進行中のアイデアのブラッシュアップなど。既存番組のコーナー企画会議もあります。構成作家は企画を企画会議で提案し、会議で決まったことを企画書にまとめていきます。


複数の構成作家が参加して、コンペ形式で採用・不採用を決める場合もあります。ここで企画が採用された場合にのみ次の執筆への権利が与えられ、報酬が支払われます。不採用の場合は、新たに企画を練って次回の企画会議に備えます。


構成台本執筆

ここまできて、初めて構成台本執筆に入ります。企画会議で決定した構成や企画をもとに具体的に執筆していきます。


【構成台本の内容】

・番組の全体の構成

・出演者が話すセリフ・ナレーション

・場面の設定 など


みなさんが見ているテレビ番組やラジオは、たとえバラエティであったとしても台本が存在しています。構成作家が作成した台本をもとに収録やロケがおこなわれるため、台本を書きながら、美術担当や衣装担当、アシスタントディレクターなどと専門的な打ち合わせを行っていきます。


作成した台本はプロデューサーやディレクターが再三チェックし、ゴーサインが出るまで何度でも書き直します。心がめげることも多いですが、この仕事こそ構成作家の最も大きなものと言えますので、いい作品にするために何度も遂行・執筆・打ち合わせを重ねます。

収録の立ち合い

台本の作成が完了したら、構成作家としてはひと段落です。ですが、台本を書いたら終わりというわけではありません。次の企画のリサーチを進めながら、収録本番には現場に立ち会います。


途中で指示を出すこともあれば、ときには現場で台本を書き換えることもあります。構成作家は、単に台本を作ればいいわけではなく、番組がより良いものになるために目を配らねばならないのです。


収録が終わったら、編集作業に入ります。編集作業の段では、完成した番組の流れやVTRの内容確認などを行います。私の場合は、ディレクター兼構成作家兼放送作家だったので、一気に行っていましたが、別番組では構成作家とディレクターが意見を戦わせる現場もありました。


作品の初めから最後まで見届けるのが、構成作家の仕事なのです。

3.構成作家として働くポイント

構成作家として働くにあたって、働き方は千差万別です。事務所に所属している人もいれば、フリーランスで活動している人もいます。かつて私が構成作家だったときは、テレビの制作会社に入って、ディレクターと兼務していました。


人気商売という点では水物で、終身雇用が保証されていないともいえます。個人の努力が必要とされる世界なのです。

そんな構成作家として働くポイントについて、3つの視点から見ていきます。

構成作家のやりがい

構成作家の仕事は非常に忙しく、毎日家に缶詰めになったり、会社から帰れなかったりすることもあります。しかし、私の知っている構成作家は仕事が趣味と思えるほどみな活き活きと仕事をしています。


構成作家のやりがいは、世界中の人に自分の作ったコンテンツを届けられることにあります。自分が携わった番組が実際に放送されたときの達成感は何にも代えがたいものがあるのです。


自分が制作に携わった番組をきっかけとして、視聴者やリスナーの人生に何かしらの影響を与えたり、大きなことでなくても、感動を与えたり、喜びを与えたりできたとき、大きなやりがいを感じられるのでしょう。


構成作家に向いている人の特徴とは


構成作家に向いている人の特徴はいくつかあります。

・テレビやラジオが好きな人
・企画をすることが好きな人
・面白いことを考えることが好きな人
・オリジナルの小説やドラマなどを考えるのが得意な人
・サプライズの計画を立てたりするのが大好きな人
・好奇心を持って情報を集める努力ができる人

構成作家というのはその名の通り「作家」ですから、企画力や文章力、発想力は必要不可欠です。さまざまなジャンルの知識がある人なら、構成台本を書くうえでのアイデアの引き出しが多くなるでしょう。


誰かと同じことをしているのが好きな人や、日々のルーティーン業務が得意な人は、逆に構成作家には不向きかもしれません。


構成作家の大変なこと

会社勤めのサラリーマンのように定時に会社に出勤するのではありません。音楽、映画、ドラマ、ファッション、スポーツ、グルメ、国際問題など、何にでも興味を持って休みの日でも面白いことがないかアンテナを張り続けますので、構成作家の頭は休まるときはないのです。


実際に私が働いていた時は、1か月で1本の番組を作っていました。最初の一週間はリサーチで会社に行き、次の一週間はロケハンで外出、次の一週間は撮影で外出、次の一週間は編集で会社に缶詰めで、家にいることは月に3日あるかどうかでした。


それでも、番組が完成して無事に放送されるとホッとしましたし、達成感を味わうことができました。テレビを作るのが好き、ラジオを作るのが好きな人には天職と言えるでしょう。


4.構成作家になるには

構成作家になるために特別な資格はありません。構成作家の方々はそれぞれ異なった経歴を持っていますし、大学を出ていない人もいます。構成作家になるには、決まった道のりは特に存在しないのです。 ここでは、下記の3つのポイントを基準に、構成作家について知っておくべき知識を解説します。

・構成作家の将来性
・構成作家の主な就職先
・構成作家に関連する職業や資格