視聴者の心を打つドラマ脚本家になるための要素とは?

脚本家と一言でいっても、ドラマや映画、舞台などその分野はさまざまです。

それぞれの分野において、脚本を書く上で大切なことは変わってきます。


本記事では、視聴者の心に刺さるドラマ脚本を書くためのポイントや、脚本家として活動するために重要な要素について解説します。

【目次】
1. ドラマ脚本家とは
2. ドラマ脚本家の仕事の流れ
3. ドラマ脚本を書くためにするべきこと
4. このドラマの脚本はすごい!参考にするべき作品5選
5. 多くの作品を見て実際に脚本を書いてみよう

1. ドラマ脚本家とは

ドラマ脚本家は、主にテレビドラマの脚本を書きます。

最近は動画配信サイトで配信するドラマの脚本を書くなど、活動の幅が広がりつつありますが、ドラマ脚本家というとテレビドラマを思い浮かべる人が多いでしょう。

また、ドラマ脚本家として活躍している人でも、映画やアニメなど、他分野の脚本を書く人も少なくありません。


映画も同様ですが、ドラマ脚本ではキャストが急に降板した場合はストーリーの変更が必要になるので、脚本も書き直さなければなりません。

ドラマは放送頻度が決まっているため、例えば朝ドラであれば早急に書き直さなければならないなど大変になってしまうこともあります。

けれど、自分の書いた脚本がドラマになって放送されるとき、大きな達成感を味わうことができる魅力的な仕事です。


ドラマ脚本は、自分がイチからストーリーを作るケースと、原作をドラマ用の脚本に書き起こすケースがあります。

映画でもこの2パターンがあり、いずれも「尺に収まるように脚本を書き起こす」ということが重要です。

映画は、2時間であれば2時間の尺に収まるように書きますが、ドラマの場合、連続ドラマだと数本に分けた上に書く放送回分の尺に収めなければなりません。

また、毎回次の放送が楽しみになるようなところで話を区切ることも考えなければならないのも、ドラマ脚本の特徴だといえます。

ドラマ脚本と映画脚本の違い

ドラマ脚本と映画脚本の大きな違いは、映画の場合は1本の作品中で起承転結をまとめるのに対し、ドラマ脚本は連続ドラマの場合、1話ずつに見どころを盛り込む必要がある点です。

テレビドラマでは、視聴中にチャンネルを変えられてしまうなど、離脱されてしまう可能性があるため、視聴者の心を惹きつける見どころを盛り込んだり、山場を作ることでチャンネル離脱を防ぎます。

それに対して映画は、よほどのことがなければ視聴中に映画館を出てしまうことはないので、作品全体を通して起承転結を盛り込むことが可能です。

2. ドラマ脚本家の仕事の流れ

ドラマの脚本を執筆する際には、おおまかな流れがあります。

主に、以下のような流れで脚本家の仕事が進んでいきます。


①プロデューサーや監督と打ちあわせ

②取材や情報収集(必要な場合)

③脚本の執筆

④修正・提出


これらの工程すべてをしっかりと網羅することで、視聴者の心を掴むドラマ脚本が書けます。

逆に、これらの工程がどれかひとつでもおろそかになってしまうと、よいドラマ脚本は書けません。


①プロデューサーや監督と打ちあわせ

脚本執筆の依頼は、主にプロデューサーや演出家から入ることが多いです。

依頼が入ったら企画書を見て、どんなドラマが求められているのかを確認します。

そのほか、ある程度のストーリーやキャストが決まっている場合はそちらも確認し、説明をしてもらいながら理解を深めます。


②取材や情報収集(必要な場合)

脚本の大筋が決まったら、執筆に必要な情報収集や取材を行います。

キャラクターと同じ境遇の人に取材をしたり、歴史ドラマや医療ドラマであれば、それらの知識を情報収集するなど、どのようなドラマでも、ある程度の取材や情報収集は必要です。

専門的な知識を必要とする場合は、書籍やインターネットを活用して情報収集します。

時には、関連する人物に取材をして資料を集めることも。

知り合いを通して求める境遇の人を紹介してもらうなど、さまざまな方法を駆使してよりよいドラマを作るための資料集めをします。


③脚本の執筆

資料など、脚本を書く準備が整ったら、執筆に入ります。

まずは「プロット」というあらすじのようなものを作成し、完成した段階でプロデューサーや演出家に確認してもらいながら、修正点があれば支持を仰ぎます。

何度か確認を繰り返し、プロットが完成した時点で本格的に執筆開始です。

もちろん、脚本が完成した後も都度確認と修正を繰り返し、最終的な仕上げを詰めていきます。


④修正・提出

確認と修正を重ねて、最終的な脚本が完成したら、提出。執筆完了です。

ただし、途中で脚本の変更を余儀なくされる可能性があるため、その際は都度対応します。



3. ドラマ脚本を書くためにするべきこと

視聴者の心を掴むドラマ脚本を書くためには、大きく分けて以下の4つのポイントを抑えることが役立ちます。

  • 短編脚本を書く

  • 好きな作品の起承転結を把握する

  • 登場人物の性格や様子などを深く掘り下げる

  • 脚本家のコミュニティに参加してみる

それぞれのポイントについて、以下に詳しく解説します。


短編脚本を書く

ドラマ脚本を書けるようになるためには、やはり実際に書いてみることが何よりもの近道です。

短編の脚本は、ドラマに近い形で執筆できるのでおすすめです。

例えば「50分の脚本を書いてみよう」など、時間を決めて執筆してみましょう。


脚本を書く際にはさまざまな要素が重要ですが、ドラマの場合は視聴時間が短く、チャンネル離脱を防ぐなど、脚本内で工夫しなければならないことがいくつかあります。

場面ひとつひとつに見応えがあることや、心に響くセリフを取り入れるなど、視聴者が目を離せなくなるようなストーリーを意識することがポイントです。

何度も書いてみることで、徐々にストーリー構成のコツがわかってきます。


好きな作品の起承転結を把握する

ドラマによって構成は異なりますが、多くの作品でドラマ中に「起承転結」を盛り込んでいます。

どのようなバランスで起承転結を設定するのが適切なのか、自分の好きな作品を参考にすると掴みやすいです。

好きな作品を観ることで、そのドラマを飽きることなく何度も視聴できますし、「作品を深堀りしたい」という思いが芽生えます。


ドラマの構成を掴むには、やはりいろいろな作品を観ることが役立ちます。

好きなドラマの起承転結を把握できたら、ほかにもたくさんのドラマを観てみましょう。

どの作品でも起承転結を盛り込んだ構成にしていると思われ、かつそれぞれの構成に個性があり、それが見どころにつながっています。


登場人物の性格や様子などを深く掘り下げる

さまざまなドラマを見ながら、それぞれの作品で登場するキャラクターの性格を掘り下げ、どんなキャラクターがどんなセリフを言っているのかをリサーチしましょう。

視聴者の心に響くセリフとはどんなものなのかがわかってきますし、それぞれのキャラクターの個性とバランスも掴めてきます。

アニメのドラえもんなどがわかりやすいかと思いますが、登場人物それぞれに個性があり、それらがすべて集まることでうまくまとまっていますね。

ジャンルによって登場人物のタイプは異なりますが、ドラマにおいてもキャラクター設定する際に、それぞれの性格を深く考えることで、面白い脚本づくりに大きく役立ちます。


脚本家のコミュニティに参加してみる

脚本家を目指す人同士が交流するコミュニティがあれば、参加してみるのもよいでしょう。

順番に脚本を披露して論評し合うなど、いろいろな活動を行っています。

脚本を書く者同士て幅広い情報交換ができますし、同じ志をもつ者同士で叱咤激励することは、モチベーションにもつながります。

シナリオスクールでも、「脚本の書き方」的なクラスとは別に、こうしたコミュニティと似たクラスを展開しているところがありますので、調べてみてもよいでしょう。

4. このドラマの脚本はすごい!参考にするべき作品5選

これまでに多くの名作ドラマが放送されてきましたが、脚本を書く上で参考になる作品は以下の5作です。


①わたし、定時で帰ります

②ハケンの品格

③テセウスの船

④あなたの番です