夢や希望を与える映画には、優れた映画脚本が必ずある

映画で活躍する脚本家になる道のりはさまざまですが、映画界は非常に競争の厳しい世界です。 そんな中で活躍している映画脚本家に憧れがある方も多いでしょう。 そこで今回は、映画脚本とは何か、映画脚本家の仕事の内容から、映画脚本を書くための方法についてみていきます。


【目次】
1.映画脚本とは
2.映画脚本家の仕事
3.映画脚本を書くための方法
4.一度は見ておきたい優れた映画脚本
5.映画脚本家は人に夢を与えられる仕事

1. 映画脚本とは

脚本は俳優がしゃべる「台詞」と、場面や状況の説明、俳優の動きなどの指定をする「ト書き」によって構成されています。俳優は脚本を元に演技をし、演出家は脚本をもとに演出をつけていきます。つまり脚本とは「映像作品の設計図」なのです。


ですから、映画脚本家は映像作品の設計者とも言えるでしょう。


映画脚本には、完全にオリジナルストーリーの「書き下ろし脚本」と、小説などを映像化する「脚色脚本」があります。オリジナルストーリーの場合は、脚本を作る基本的な技能(後述します)に加えて、オリジナリティある創作力が求められます。原作がある場合は、すでに作品に対するイメージが固まっていることが多いので、イメージに合わせて作るオマージュ力と、映画でやるからこその構想力が必要になってきます。



2. 映画脚本家の仕事

ここからは、映画脚本家の仕事について具体的に見ていきます。 仕事の具体的な内容から勤務状況、やりがいまでチェックします。一緒に見ていきましょう。


仕事内容

企画の段階から物語の世界観をしっかりとイメージし、新たな魅力を持つ作品のシナリオ原稿に仕上げていくのが映画脚本家の仕事です。

あらすじ、ストーリー、プロットと、順次シナリオの詳細を練り上げていきます。


また、実際の撮影予定期間や地域性、季節、環境に応じた撮影シーン別の設定も考えておかなければなりません。


勤務状況

100人の脚本家がいれば、100人とも異なる生活スタイルがあります。


その時々の仕事内容に応じて臨機応変に対応するのが脚本家です。そのため、脚本家のスケジュールは、その時々に担当している映画によって変わります。


執筆は自宅で行う脚本家もいますし、事務所にいって執筆する脚本家もいます。締め切りに追われることはもちろんですが、1日の仕事は自分のペースで進めることが多くなります。

脚本家は、籠ってばかりが仕事ではありません。シナハンと呼ばれるシナリオロケや、打ち合わせ、収録などで出かける日もあります。


やりがい

一つひとつのプロットを積み重ねて完成した脚本は、脚本家にとってはもう子どものようなもの。 それが演出家の手に渡り、演じる人の手にわたり、さらに編集され、ひとつの映像作品が完成していきます。自分の頭にしかなかった物語が具現化していくことが、映画脚本家の醍醐味と言えるでしょう。


3. 映画脚本を書くための方法

ここからは、実際に映画脚本を描く時のノウハウについて教えます。ここで紹介する方法はひとつの方法ですので、作品作りに慣れてきたら、ぜひご自身のやり方を見付けてみてくださいね。


脚本の書式を知る

映画、テレビやラジオドラマ、舞台や動画配信による演劇などの脚本は、必ず一定の形式に基づいて書かれています。ここでは、簡単にではありますが、


・あらすじのルール ・柱書きのルール ・ト書きのフール ・セリフのルール


の4つの書式を紹介します。


脚本には必ず、シナリオ全体の物語の概要が分かるあらすじを付けるルールがあります。あらすじで大事なのが、必ず結末までしっかりと説明することです。


なぜなら、あらすじの一番の目的は「演劇やドラマの全体像を読み手に把握してもらう」ことだからです。


具体的なあらすじの書き方は、800文字程度のフォーマットの中に、台本の起承転結をまとめます。このルールから外れてしまうと、コンクールではあっさりと弾かれてしまうことになりかねません。注意しましょう。


次に、本の中身についてです。脚本は主に、柱書き、ト書き、セリフの三つから成り立ちます。


柱書きとは、演劇やドラマのシーン展開をわかりやすくまとめたフォーマットのこと。ト書きとは、柱書きの次に続く具体的な描写のことです。柱書き、ト書きは同じように、好きなような形式で書いて良いわけではありません。決められたルールに基づいた書き方があります。


【柱書きのルール】

・シーンが変わる最初には「場所と時間」を表記する

・シーンが切り替わる冒頭ごとに〇をつける

・回想シーンは分かるように区別する


【ト書きのルール】

・柱書きの行に対して3マス下から書き出す

・文末は現在進行形を使用する


などです。


セリフについても、ポイントがあります。まず、大前提として、セリフの終わりに句読点はいらないということです。クセで付けてしまう人も多いのですが、実はセリフの最終文末(カギかっこでとじる前)に句読点は必要ありません。また、ト書きをセリフに挿入することで、演劇中の演者が本当は別な感情を持っていることが分かります。


ここで紹介したのは基本的なことですので、ローカルルールがあるようなところや、コンテスト・コンペで指定がある場合には、必ずそれに従ってください。


テーマを考える

基本的なルールがわかったところで、ここからは実際に執筆に入ります。 まず考えるのが、テーマです。映画脚本においては、ドラマや舞台よりもより深くテーマを決める必要があります。 1時間から2時間ほどの短い時間で、そのテーマを深く観客に知ってもらえるように、工夫します。

テーマは脚本を書く上でとても重要なファクターです。これがブレると物語にばらつきが生まれたり、何を伝えたいのかわからなくなったりします。


とはいえ、テーマといわれても、すぐには思い付かないでしょう。テーマを考えるときは、あまり漠然としない方が賢明です。例えば、「恋愛モノ」「青春モノ」をテーマにすると、書くものの幅が広くなりすぎます。また、これはテーマではなく、あくまで『題材』であり、テーマとは、その『題材』のなかで『どんな物語にしたいのか』ということなのです。つまり、テーマは物語の存在意義そのものともいえます。


テーマを作るときは、今書きたいもののアイデアを練り合わせるようにしましょう。

  • 思い描くワンシーン

  • 主人公のキャラクター設定

  • 気になる社会問題

  • 言わせたいセリフ など

とにかく、書きたいアイデアを発見します。そのあと、アイデアを深堀りしていきましょう。


例えば、『青春モノ』の題材で、『男が友達から離れていく』ワンシーンを書くとします。その主人公は『テニスのダブルスをしていた男』でしたが、最後に『「あいつの夢は俺が背負う」』と言うとします。


これでテーマは「誰かの代わりに夢を追う男の話」と考えられます。ここまでだと浅いテーマに思えますが、ここからさらに、キャラクターの魅力を高めるため、登場人物を考えていくのです。


登場人物を考える

登場人物、特に主人公は、「テーマとは逆の信念を持ったキャラクター」に設定するといいといわれています。テーマが上記で考えた「誰かの代わりに夢を追う男の話」とすると、主人公は「夢なんてどうでもいい男」に設定するのです。


そのまま主人公に言わせてもいいですし、他の登場人物が主人公に対してアプローチをかけてもいいでしょう。セリフで言わせなくても、行動で示すのでも映画は成立します。脚本の基本としてよく言われている「語るより見せろ」という手法です。


主人公1人だけで進行する物語はありませんから、主要な登場人物たちも設定しましょう。この後のプロット立てで必要になったキャラクターは足していけばいいので、この時、全員を考える必要はありません。主人公が決まり、そのわきで同主人公をサポートし、そしてライバルになっていくキャラが作れたら、実際にプロットを立てましょう。


プロットを立て、執筆する

プロットとは、「脚本の設計図」であり、脚本における骨組みです。本で言う所の目次部分も、プロットに該当するひとつの要素といえるでしょう。


プロットがない場合は、同脚本を構築していけばいいか悩み、執筆が進まないなどのデメリットが生じます。設計図によって完成図が見えている事で、なにを作り上げていくのかの指針がわかります。物語の執筆作業の8割はプロットといってもいいかもしれません。


テーマとキャラクターを基に思いついたアイデアをどんどん書いていき、アイデアをカードやふせんに記入して並び変えていく方法がおすすめです。なかなかアイデアが組み立てられず悩んでいるときや、初めてプロットを立てるときには、とくに効果的な方法です。


頭の中で物語が浮かんでいるなら、登場人物の目的や、主人公が遭遇する事件、葛藤、対立、成長などの変化をつけていく「小説のようなプロット」もいいでしょう。


脚本の体裁を整える

最後に、日本語がおかしいところはないか、体裁